思い出のラケット。

少し暖かい金曜日。

歩くのもおぼつかないお婆ちゃんが、胸に古いラケットを抱えて店に入って来ました。

「こちらで主人のラケットを引き取ってくれませんか?」

捨てるのが嫌だったのだと思う。

「ご主人に叱られない様に飾っておきます。」


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